施設利用

供用施設を利用するには

原子力機構の研究施設・設備を使う
〔令和6年4月更新〕 
「施設供用」制度
原子力機構は、外部の方々が、原子力機構の研究施設・設備を利用できるように、施設供用の制度を設けております。
施設供用制度は、原子力機構が保有する先端的大型研究施設・設備のうち、予め供用施設として定めた11の施設・設備(以下「装置等」といいます。)を、原子力機構の研究拠点の利用と調整を図りつつ、外部の方に有償でご利用いただくものです。
11の供用施設
11の供用施設は、その所在地ごとに以下のとおりです。
原子力科学研究所
1
2
3
4
研究炉JRR-3
タンデム加速器
燃料試験施設RFEF
放射線標準施設FRS
大洗研究所
5
6
ホットラボ施設
高速実験炉「常陽」
播磨放射光RIラボラトリー
7
放射光科学研究施設
(SPring-8 原子力機構専用ビームライン・装置)
東濃地科学センター
8
ペレトロン年代測定装置
青森研究開発センター
9
タンデトロン施設
楢葉遠隔技術開発センター
10
モックアップ試験施設
敦賀総合研究開発センター
11
ふくいスマートデコミッショニング技術実証拠点施設
原子力機構の施設供用の利用方法は、下表のとおりです。
利 用 区 分*
一般枠 成果非占有 一般課題 → 定期募集
→ 随時受付(緊急時のみ)
優先利用課題
(競争的資金等利用)
→ 定期募集(事前に合議を得る)
→ 随時受付(事前に合議を得る)
成果占有 一般課題 → 定期募集
→ 随時受付
利用促進課題 → 定期募集
→ 随時受付
優先枠(大学の共同利用等)
トライアルユース
 * 楢葉遠隔技術開発センターについては利用区分はありません。
(1) 一般枠の定期募集
利用課題の申込み

一般枠でご利用になられる方は、まず定期の課題募集にご応募ください。課題募集は、11月頃に次年度分の募集を行います。この利用課題の有効期間は、年度単位となっています。ただし、放射光科学研究施設(大型放射光施設 SPring-8)については、半年とします。なお、5月頃にも当該年度利用分の募集を実施します。

優先利用課題は、科学研究費助成事業等、公的競争的資金を獲得し、原子力機構の先端的施設を利用するもので、申請前に、施設・設備担当者との合議を得ることにより、申請課題が採択された場合は、料金表の「優先利用」欄に定める条件に基づき「優先料金」で課題審査を省略し、「優先的」に利用できる制度です。

利用促進課題は、民間企業による先端的技術開発を目的とした施設供用を支援・促進するため料金表の「利用促進」欄に定める条件に基づき成果非公開で「一般料金」の一部を免除した「特別料金」で利用できる制度です。

詳細は、「募集要項」等でご確認ください。

ご応募の際には、事前に、技術的内容について、ご利用予定の施設・設備担当者と十分お打ち合わせください。また、応募された課題のうち、成果非占有の一般課題については、施設利用協議会専門部会で審査され、応募者に対し採択、または不採択の結果を通知いたします。

なお、大学が行う共同利用、並びに国及び地方自治体から直接受託に基づき施設供用を行う場合、定期募集に応募できません。随時、優先枠でご利用ください。

また、大学など他の機関が公募する原子力機構施設の共同利用等との重複申請は、ご遠慮願います。

利用の申込み
①の手続きにより利用課題が採択された方は、施設ごとに用意された「施設供用申込書」に必要事項をご記入の上、各施設を所管する 契約担当窓口 へご提出いただきます。契約担当窓口では、書類審査を行った後、承諾書をお渡しいたします。申込書、承諾書の交換によって施設供用の契約が成立することとなり、 施設供用約款 に基づきご利用できることになります。
これら一連の手続きの流れは、「利用課題採択後の事務(契約)手続きフロー」をご覧ください。
(2) 一般枠の随時受付

成果非占有による一般課題の利用については、原則、随時受付はしませんが、緊急性が認められるときに限り、受付けします。ただし、優先利用課題については、申請前に施設・設備担当者と合議したものは、「優先的」に受付けます。また、利用の申込みの前に利用課題の提出が必要です。

成果占有の利用については、随時でも受付けられます。この場合、利用課題の提出は必要ありません。事前に、技術的内容について、ご利用予定の施設・設備担当者と十分打ち合わせの上、直接、「施設供用申込書」により利用の申込みを行ってください。

随時受付の場合、装置によっては利用時間に空きがなく、利用できない場合もありますので、利用時間が早期に決定する定期募集への応募をお奨めします。

成果占有の利用で秘密保持契約の締結を希望される方は、契約担当窓口へご相談ください。

(3) 優先枠

優先枠は、定期的な課題公募はありません。利用課題の提出の必要はなく、事前に、技術的内容について、ご利用予定の施設・設備担当者と十分お打ち合わせの上、随時「施設供用申込書」により利用の申込みを行ってください。また、研究開発以外の利用で秘密保持契約の締結を希望される方は、契約担当窓口へご相談ください。

なお、優先枠とは、大学が行う共同利用や、利用者が国または地方自治体と直接受託契約を結び、その契約を履行するため当施設を利用する場合、優先的に装置等の利用時間を提供してご利用いただくものです。ただし、優先枠のうち、大学の共同利用による利用者は所管の下記担当大学の窓口へお申し込みください。

 ○ 東京大学 原子力専攻 共同利用管理本部(大学開放研究室)
http://www.tokai.t.u-tokyo.ac.jp/kaihoken/

 ○ 東北大学 金属材料研究所付属 量子エネルギー材料科学国際研究センター(大洗)
http://www.imr-oarai.jp/

(4) トライアルユース

トライアルユースは、産業利用(学術利用を除く)による今後の機構施設の利用に繋がるような利用を行う課題について、初回、年1回に限り無償で利用できる制度です。詳しくは、ご利用予定の施設・設備担当者にご相談下さい。

供用施設を利用するには、利用料金をお支払いただきます。利用料金の構成は、以下のとおりです。
利用料金
(F)
(1)取扱手数料
(H)
(2)施設の運転
  に係る経費
(A)
(3)追加経費
(Z)
(4)放射性廃棄物の
  貯蔵、処理及び
  処分に係る経費
(W)
ここで、利用料金(F)が「一般料金」となります。
利用料金の種類は、以下の区分により構成されています。該当する利用区分をご参照ください。
ただし、下表にかかわらず海外からの利用(成果非占有課題は除く)については「一般料金」、楢葉遠隔技術開発センターの利用については「一般料金」(特別措置あり)となります。

なお、ホームページに掲載している利用料金は、今後、経費率の見直し等により改定される場合がありますのでご承知おきください。
利用区分 利用料金(F)
(1)取扱手数料
(H)
(2)施設の運転に係る経費
(A)
(3)追加経費
(Z)
(4)放射性廃棄物貯蔵、処理及び処分に係る経費
(W)
一般枠 成果非占有 一般課題 13,300円*/件 「基礎料金」が適用 特別な経費を必要とする場合は、追加経費を徴収いたします。 施設供用に伴い、放射性廃棄物が発生した場合は、その処理処分に係る経費を徴収いたします。
優先利用課題 「優先料金」が適用
成果占有 一般課題 「一般料金」が適用
利用促進課題 「特別料金」が適用
優先枠
(大学の共同利用等)
「優先料金」が適用
トライアルユース 無料
 * 楢葉遠隔技術開発センターの利用については900円
 
(1) 取扱手数料
「取扱手数料」は、トライアルユースを除く全ての利用者の方から1件当たりの利用申込みに対して、13,300円(楢葉遠隔技術開発センターの利用については900円)をいただきます。
(2) 施設の運転に係る経費
「施設の運転に係る経費」は、利用区分ごと、施設ごとに料金が定められていますので、料金表をご覧ください。

なお、「基礎料金」とは、施設の運転に係る経費(A)のうち消耗品費及び廃棄物処理費を除く経費が免除されます。また、「優先料金」とは「基礎料金」に光熱水費と維持費を加えた料金をお支払い頂くことで、優先的に利用を行う事ができます。また、「成果非占有」によるご利用の場合は、実施報告書を期限までに提出頂くことと、2年以内に論文発表で成果を公表することが免除の条件となります。
(3) 追加経費

追加経費は、利用者のご要望に応じて、特別に経費を必要とする場合にだけ、いただきます。原則、実費と間接費をいただきますが、あらかじめ料金表のとおり料金が定められているものもあります。なお、個人線量計 については、四半期ごと(女子については、平成25年4月より被ばく線量の管理期間の変更に伴い1月ごと)に交換となり、そのつどの請求になりますのでご注意ください。

追加経費の主なものは、装置等の操作または運転等の役務の提供や、装置等の操作または運転等の方法、実験試料等の作成方法、実験データ等の解析方法等に関しての技術指導に係る費用や、施設供用に伴い必要となる供用施設以外での施設等の利用試料の運搬消耗品の手配などに掛かる費用です。

このうち、役務の提供や技術指導に係る費用は、利用開始時に施設・設備担当者からひと通り装置等の運転方法や安全に係る注意事項等について説明いたしますが、それ以外に原子力機構職員の対応を求める場合は、全て追加経費として有償になります。費用は、対応時間と実際に担当する原子力機構職員のクラスにより決定((直接人件費単価表)しますので、事前に施設・設備担当者とご確認ください。これらの費用は、実施報告書及び論文発表等において原子力機構職員が共著者として扱われる場合にのみ免除されます。

ただし、タンデトロン加速器質量分析装置及びペレトロン年代測定装置の利用で必要な前処理費用は、役務の提供や技術指導に係る費用ではありませんので、免除されません。

(4) 放射性廃棄物の貯蔵、処理及び処分に係る経費

施設供用の実施に伴い発生した放射性廃棄物(以下「契約廃棄物」といいます。)については、利用者が施設供用終了後に、すみやかにお引き取りいただくことが原則ですが、保管設備等を所有していない場合、原子力機構が利用者に代わり、利用者の放射性廃棄物の貯蔵及び処理処分を行います。
放射性廃棄物処理処分にかかる費用は放射性廃棄物処理処分料金表をご覧ください。

なお、JRR-3における照射後キャプセルの放射性廃棄物処理処分費については、 「照射後キャプセル処分費」 をご覧ください。

成果非占有課題として利用された方は、次のとおり利用後に実施報告書の提出と利用の成果を公表していただきます。実施報告書が提出されないとき又は定められた期限までに成果が公表されないときは、成果占有課題の利用料金が適用となり、成果非占有課題としてお支払いいただいた料金との差額をお支払いいただくことになります。

(1) 実施報告書

提出の期限は、供用施設を利用した年度(以下「施設利用年度」といいます。)の翌年度の5月30日です。
利用課題1件ごとに「実施報告書・書式例」を参考に記入し、 書類の提出先へ提出してください。

(2) 成果の公表

公表の期限は、施設利用年度の翌年度の4月1日から2年以内です。

論文発表等(原著論文、総説、プロシーディングス、書籍、雑誌、社内報、学会、研究会、セミナー、シンポジウム、講演会、報告会、プレス発表、特許出願等)により公表していただきます。

論文発表等で成果を公表する場合、論文等に「日本原子力研究開発機構の施設供用制度」によることを明記してください。また、英文の場合には、以下の文例を参考にしてください。

This work was performed under the Shared Use Program of JAEA Facilities.

公表後速やかに、成果公表連絡票に、発表資料等の写しを添えて 書類の提出先へご提出ください。

(3) 実施報告書、成果公表連絡票の様式

「ダウンロード」ページからダウンロードしてご利用ください。

応募資格について
利用申込者は、大学、民間企業及び公的研究機関に属する研究者等(学生を除く)とします。
ただし、トライアルユースは、民間企業に属する研究者等とします。
放射光科学研究施設(SPring-8)利用に関する追加要件
原子力機構専用ビームラインを用いた成果非占有(成果公開)課題は、原子力機構の要件と高輝度光科学研究センター(JASRI)の要件それぞれを満たすことが必要です。JASRIの要件の詳細は、SPring-8の課題募集要項でご確認ください
なお、成果公表の要件については、JASRIは課題実施期終了後3年以内にSPring-8を利用したことを明記した査読付き論文等を発表し、SPring-8研究成果データベースに登録することを義務づけておりますが、施設を利用した年度の翌年度の4月1日から2年以内にこの要件が履行された場合は、原子力機構の成果公表の要件も満たされることとします。
また、特許出願はJASRIの成果公開要件には該当しませんのでご注意ください。
供用施設の情報
「原子力機構の供用対象施設」をご覧ください。
お問合せ等

施設の利用に関する技術的なお問合せは、下記のメールアドレスに送信してください。


応募方法及び利用手続等に関する事務的なお問合せは、下記まで連絡してください。

   国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
   研究開発推進部 研究推進課
     〒319-1112 茨城県那珂郡東海村村松4番地49
     ℡ 029-282-0251(代表)

なお、大学の共同利用によるご利用については、所管の大学の窓口へお問合せください。