施設利用

供用施設を利用するには

タンデトロン加速器質量分析装置
概要
タンデム型加速器質量分析装置
用途
極微量C-14及びI-129分析
性能
原子数比でC-14/C-12:10-16、I-129/I-127:10-14まで測定可能
運転開始年・月
炭素ライン  平成11年12月
ヨウ素ライン 平成15年5月
タンデム型加速器と質量分析計を組み合わせた分析装置です。β線計測などの従来の放射線計測法では、対象とする放射性核種自身の放射壊変を待って、その数を計測するものでしたが、AMSでは、試料に含まれる同位体(炭素であれば12C、13C、14C)を物理的に分離し、その原子一つ一つを計測するため、試料重量にして従来の1000分の1以下、1試料あたり30分程度の計測で従来法と同程度の精度で測定が可能です。
炭素とヨウ素の同位体比測定が可能な二つのビームラインを持っています。
炭素については、測定試料に含まれる炭素を二酸化炭素ガスとして抽出した後、グラファイト(炭素)に還元して測定します。ヨウ素については、試料中のヨウ素イオンやヨウ素酸イオン等を化学反応を用いてヨウ化銀にして測定します。海洋環境や地表環境における放射性核種の移行挙動に関わる研究に多く使われています。
■タンデトロン配置図
■タンデトロンの設備の概要
No. ビームライン 装置の概要
1 炭素ライン C-14/C-12、C-14/C-13、C-13/C-12比が測定可能。測定はグラファイトで2mg(二酸化炭素ガス換算で0.25mmol)以上必要。 
2 ヨウ素ライン I-129/I127比が測定可能。測定はヨウ化銀(AgI)として2mg以上必要。
■測定試料の前処理には次のような装置を用いています。
No. 設備・装置の種類 装置の概要
1 二酸化炭素精製手動ガラスライン(1) 土壌試料等を酸化銅や銀プレートとともに燃焼し、硫黄等の不純物を取り除き、二酸化炭素ガスを抽出、精製する装置。
2 二酸化炭素精製手動ガラスライン(2) 二酸化炭素ガスから水蒸気や窒素等の不純物を取り除く精製装置。
3 グラファイト化自動処理ライン 二酸化炭素ガスを精製し、鉄触媒、水素ガスとあわせて反応管に封入する自動処理装置。反応管はその後還元炉で650ºCに加熱し二酸化炭素をグラファイト化する。
4 グラファイト化手動処理ライン 二酸化炭素ガスを精製し、鉄触媒、水素ガスとあわせて反応管に封入する手動装置。
5 炭素安定同位体比測定装置 二酸化炭素ガス中の炭素安定同位体比C-13/C-12比を測定する装置。
6 C-14 試料プレス装置 鉄粉末と混ぜたグラファイト試料を精密天秤で重量測定し、プレス機でターゲットピースに詰める装置。
7 I-129 試料プレス装置 ニオブ粉末と混ぜたヨウ化銀試料を精密天秤で重量測定し、プレス機でターゲットピースに詰める装置。
お問い合わせ先
青森研究開発センター
TEL:0175-23-4211(代)