原子力機構は、国の中長期目標に基づき、原子力の安全性向上、核燃料サイクル、基礎基盤研究、福島第一原子力発電所事故への対応、放射性廃棄物の処理・処分技術開発など、幅広い分野で研究開発に取り組んでおります。
近年、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、原子力を最大限活用する方針が国内外で打ち出され、国際的にもその重要性が高まっています。これを受け、当機構では新たなビジョンを策定し、今後注力すべき3つの柱として「Synergy(再生可能エネルギーとの相乗効果)」「Sustainable(持続可能な原子力)」「Ubiquitous(原子力の多分野での活用)」を掲げ、取り組みを強化しております。
私どもの事業は、政府からの交付金及び補助金を主な財源としておりますが、若手研究者・技術者の育成や上記ビジョンへの取り組みに向けた研究開発・技術開発の推進、施設・設備の整備におきましては、皆様方の御厚情に基づく寄附金が大変貴重な財源となっております。
これからも状況の変化に柔軟に対応し、少しの歩みも止めることなく、「原子力科学技術を通じて、人類社会の福祉と繁栄に貢献する」という使命を果たすべく邁進してまいりますので、皆様の温かい御支援・御協力をお願い申し上げます。
理事長 小口 正範