2024.7.2 update
(所属・役職は掲載当時)

「保田重水素分離技術開発ラボ」のご紹介



令和6年4月、原子力科学研究所にパイオニアラボが誕生しました。今後産業の基盤になることが期待される技術に重点を置き、ラボ単位で研究開発や産学連携活動を進めていきます。今回は保田ラボについてご紹介します。



低コストで重水素を量産!
 サステナブルなチャレンジ開発を!
保田重水素分離技術開発ラボ

☆ラボリーダー 保田 諭
 (先端基礎研究センター所属)
重水素とは水素ガスの同位体で、天然には微量にしか存在しませんが、半導体や医薬品開発など産業界で広く使われています。現在すべての重水素を輸入に依存していますので、今後の需要増加を考えると、国産で賄えるよう開発が必要だと考えています。
私たちは、この重水素を高分子形電気化学デバイスを用いて、効率よく精製分離する技術を開発し、低コストで量産する技術開発を進めています。

今後ですが、社会実装を目指し、どんどんチャレンジしていきたいと思います。パイオニアラボで重水素研究の基盤を作り、将来的にはベンチャーを立ち上げたりしても面白いですね。どんな形であっても定年後もずっと研究を続けていくのが夢です。
ご支援、どうぞよろしくお願いします!


関連リンク

原子一個の厚みのカーボン膜で水素と重水素を分ける
―幅広い分野でのキーマテリアル「重水素」を安価に精製する新技術を実証―
https://www.jaea.go.jp/02/press2022/p22083101/

日本原子力研究開発機構 新技術説明会
グラフェンを活用した水素・重水素の新規精製装置
https://shingi.jst.go.jp/list/list_2023/2023_jaea.html

ー原子力機構で働く人ー
https://tenkai.jaea.go.jp/innovationplus/innovator/innovator-4/