2024.8.6 update
(所属・役職は掲載当時)

「新型BWR熱水力評価技術開発ラボ」の
ご紹介



令和6年4月、原子力科学研究所にパイオニアラボが誕生しました。今後産業の基盤になることが期待される技術に重点を置き、ラボ単位で研究開発や産学連携活動を進めていきます。今回は吉田リーダーが率いる「新型BWR熱水力評価技術開発ラボ」についてご紹介します。





 

新型BWR熱水力評価技術開発ラボの皆さん(左から長家サブラボリーダー、吉田ラボリーダー、堀口氏)


まずは自分たちが出来ることを一歩一歩確実に!

二相流のシミュレーションコード開発で新型BWR設計に貢献!

新型BWR熱水力評価技術開発ラボ

☆ラボリーダー   吉田 啓之
(原子力基礎工学研究センター所属)

☆サブラボリーダー 長家 康展
(原子力基礎工学研究センター所属)

私たちのラボでは、JAEAで開発している、原子炉内の二相流(水と蒸気の流れ)をシミュレーションするツール「詳細二相流シミュレーションコード」を 用いた熱流動解析を行っています。新型BWR(沸騰水型原子炉)の設計に貢献することを目標に熱水力パラメータの評価を進めています。

数年前から本テーマに取り組んでいますが、計算自体が難しいため、結果が出るまでに非常に時間がかかります。 パイオニアラボとなり、改めて課題や取り組むべきことが整理できましたので、民間企業と連携しながら目標に向かって一歩一歩進んでいけたらと思います。

二相流は原子力分野がメインフィールドですので、まずは原子力業界で成果を出すことに注力しています。 ただ、二相流状態は皆さんの身近にある湯沸かし器やエアコンでも発生する現象ですので、一般産業界にも適用できる技術だと考えています。 将来的には広く産業界で用いられるシミュレーション技術として発展させていけるよう頑張ります!


関連リンク

原子力基礎工学研究センター 熱流動技術開発グループ
https://nsec.jaea.go.jp/ndre/ndre2/tfg/jp/TPFIT.html

原子力機構の価値~原子力の社会実装に向けて~
044 二相流模擬コード開発
https://www.jaea.go.jp/study_results/kachi/044/